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自ら社長に立候補した ポール与那嶺 日本IBM社長

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日本IBMでは初となる、グループ生え抜きではない外様社長が誕生した。1月5日付で社長に就任したポール与那嶺氏は、コンサルティング業界の経験が長い。日本IBMの業績に回復の兆しが見え始めた今、どのように成長路線へと乗せていくのだろうか。

Paul Yonamine●1957年生まれ、東京都出身。79年に公認会計士としてKPMGピートマーウィック入社。KPMGコンサルティング会長や日立コンサルティング社長を歴任。2010年に日本IBMに入社し現在に至る。(撮影:梅谷秀司)

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──2001年度をピークに縮小が続いてきた業績が、13年度からプラスに転じている。

10年に私が入社し、12年にマーティン・イェッターが社長に就任したタイミングで営業改革を進めてきた。これからビッグデータを活用して科学的な営業を実行するために、顧客や地方ごとに営業体制を見直した。報酬制度も変えたし、教育にも力を入れた。マーティンが日本に来てからコストカッターと書かれたが、むしろ彼は投資をしてきた。1月も4500人が2日間のプログラムを受けるなど、教育への投資は倍増させている。

私もマーティンから学んだが、やはりビジネスは結果がすべて。IBMで働いていると、忙しいし大変なことばかり。報告事項も社員に対する要求も多く、そのうえでお客様の満足度を高めて業績を出す必要がある。これらのルーツはコーポレートガバナンス、株主への責任だ。日本の社員にも理解してもらいたいが、株主は米国人だけではなくグローバル。配当や株式運用で生活している投資家も多い。だから業績を出すのがわれわれの責任となる。

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