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『地政学の逆襲』『幻滅』『飯舘村を歩く』 『ファーストクラスのすごい成功習慣』

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地政学の逆襲 「影のCIA」が予測する覇権の世界地図
地政学の逆襲 「影のCIA」が予測する覇権の世界地図(朝日新聞出版/416ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
Robert D. Kaplan●米民間情報機関ストラテジック・フォーカスティングの地政学チーフアナリスト。1952年生まれ。米コネチカット大学卒業。地方紙記者を経て国際ジャーナリストに。イラン・イラク戦争、アフガニスタン戦争など取材。2009~11年に米政権ブレーン。

国家は地理的要因から領土拡大を目指す

評者 東洋英和女学院大学副学長 中岡 望

なぜ国家は領土拡大を目指すのか。そんな素朴な問いを自問してみた。極めて多様な答えが予想される。経済的理由もあれば、民族意識やナショナリズムを指摘することもできるだろう。国が置かれた地理的な状況が大きな要因であると考えるのが、「地政学」である。

著者は、地政学は「空間の政治的・軍事的支配に関する学問」であり、「地理が、すべての知識の出発点である。政治経済から軍事まで、あらゆる現象を空間的に捉えることで、その本質に迫ることができる」と主張する。そして本書の狙いを「地形図や人口学のようなツールを用いることによって、従来の外交分析に複合的な視点を取り入れ、世界をより深く、いきいきととらえる方法を示したい」と説明する。

地政学の立場からいえば、国境は確定されたものではなく、人口の増大などに伴って「生存適地」の拡大を通した争いで常に変動するものである。

本書の前半部分は地政学の理論的発展について解説し、後半は地政学の立場に基づいて、欧州統合、ロシア、中国、インド、米国などの具体的な分析を行っている。ここでは中国と米国に関するポイントを紹介しておこう。

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