水ビジネスの幻想と現実[1]--脚光浴びる“86兆円産業”、日本勢に勝算はあるか

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経済産業省は昨年7月、水関連分野で日本企業の海外進出を支援する水ビジネス・国際インフラシステム推進室を設立。今年7月には、経済産業省などが中心となり、官民の情報交換を目的とした「海外水インフラPPP協議会」(座長は三菱商事の小島順彦会長)を発足。第1回の会合には140社近くもの民間企業が出席したほか、前原誠司・国土交通相も駆け付け、「世界の水インフラ市場は高い成長率が見込まれ、日本としても官民挙げて海外展開に取り組む必要がある。政府もトップセールスなどによって民間企業を後押ししていく」と支援を誓った。

なぜ今、水ビジネスがここまでの注目を集めるに至ったのか。

いちばんの理由は市場の成長性だ。すでに上下水道インフラが整備された国内の関連投資は細る一方だが、海外に目を転じれば、水インフラは立派な成長産業だ。アジア、中東などの新興国では人口増加や経済・産業成長に伴って、水の消費量が拡大。生活産業排水の垂れ流しによる環境汚染も深刻で、上下水道インフラ整備の必要性に迫られている。

経済産業省や専門調査会社の予測によれば、こうした新興国でのインフラ需要を背景として、世界の水インフラ関連の市場規模は現状の36兆円から2025年には86兆円にまで成長するという(グラフ参照)。実際には民間に開放されていない部分も含めた数字だが、成長が期待される産業であることは間違いない。民主党は昨年まとめた成長戦略の中で、水を鉄道、エネルギーと並ぶアジアへのインフラ輸出の柱と位置付けている。

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