東大生が「受験本番では機械的になれ」と言う訳 私大入試・2次試験の直前にやっておきたいこと

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極端な話、試験本番で普段どおりの結果を出したければ、機械的になるのがいちばんなのです。全部決めておいたとおりに進めて、シミュレーションどおりに機械的に判断を下していくことで、普段どおりの結果を出すことができるわけです。

だから、イメージトレーニングを行い、頭の中であらかじめ「どのような行動を取るのか」をすべて決めておくのが、いちばんなのです!

「試験では機械的になりましょう」の理由

僕はよく、こんなふうに聞きます。

「朝、何時に起きる?」「何時の電車に乗る?」「本番の試験会場に行くまでのルートは?」「試験会場に行く途中にコンビニには寄る?」「試験会場に着くまではどんな参考書を読む?」「試験会場に着いたら机にはどんなものを置く?」「試験問題が配られた後、どんな順番で問題を解く?」「難しい問題があったら飛ばす?」

こういう「イメージトレーニングをしているかどうか」の質問に対してきちんと答えられる子は、たいがい試験でも大失敗しません。逆に、これらの質問に対して答えに詰まってしまい、あいまいなままだと、何か大きなポカをして失敗してしまいます。

そしてもっと言えば、イメージトレーニングができていないと、緊張が最後まで取れないことが多いです。何もかもが想定外になってしまって、「えっと、次は何をすればいいんだ?」とその場で判断を下そうとして、失敗する場合が多いんです。

何度も言いますが、試験では機械的になりましょう。「やるべきことをやればいい」と考えれば緊張も軽減されますし、怖いことなんて何もなく進んでいくことができます。

西岡氏は、自身の東大受験のときもイメージトレーニングをして、事前にやるべきことを決めておいたという。写真は、東大を受験した当時の写真

決めておくべきことは、ほかにもあります。例えば、試験中に「この選択肢、2つまで削れたけれど1つに絞るにはどうすればいいんだろう?」と悩むことってありますよね。そういうときのために「本当に迷ったらこっち」と決めておくのです。

「番号が若いほうを選ぼう」とか「直感を信じよう」とか、そんなふうに前もって決めておくことによって、本番で「えーっと、どっちにしよう!?」と悩む時間を短縮できるわけです。

「難しい問題があったら飛ばすかどうか」なども決めておくといいですね。1回全部解き切るというのも手ですし、3分は悩んでみる、というのはどうでしょう。科目によってこれを考えておくのもありだと思います。

・朝から本番までのスケジュールを考え、決める。
・解く順番や、悩んだときにどうするかを考え、決める。

この2つをあらかじめ考えておき、決めておくことで、会場に行っても緊張することなく受験することができるようになるはずです。

受験は、緊張するものです。頑張ってやってきたのであればあるほど、不安は膨れ上がってしまうものです。そんな中でも普段どおりの結果を出すためには、あらかじめ想定しておく以外ありません。本番は練習のように、練習は本番のように。当たり前のことではありますが、これが徹底されていると、緊張も軽減できるはずです。

(注記のない写真:iStock)

執筆:西岡壱誠
制作:東洋経済education × ICT編集チーム

東洋経済education × ICT

小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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