政治主導はなぜ失敗するのか? 中野雅至著
日本が経済成長できたのは優秀な官僚がいたからだという、いわゆる「官僚神話」は、今やバブル経済崩壊によって地に落ちた感がある。
そうした中、「脱官僚」を打ち出し政権交代した民主党が、本当に目的を達成できるのかを精査したのが本書である。厚生労働省に10年以上勤務していた著者は、脱官僚ができたからといって、簡単に政治主導体制が構築できるわけではないと説く。
問題は、拒否権プレーヤーがさまざまに跋扈(ばっこ)する日本政治の特質を的確に認識したうえで、いかに政治主導体制を推進できるかにある。中には優秀な官僚がいるのも事実。彼らをうまく使いこなし、かつ政治がリーダーシップを発揮する方法を模索する。
光文社新書 819円
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