一肌ぬげるかどうかが人脈の決め手になる--『人脈のできる人』を書いた高田朝子氏(法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科准教授)に聞く
--専門職として、医者における人脈を取り上げています。
弁護士のケースも調べてみたが、だいたい似たようなものだった。修行時代がある専門職は、似たパターンなのだろう。
--女医のケースに結構なページをとっています。
親族にも女医が少なくないが、本当に生きるのが下手だと思う。未婚者も多いし。調査対象者を大学の医局のルートで物色したから、ハードな職場環境の人が多かったのか。仲間意識の強い集団であり、コアの人の紹介だとなると、とことん話してくれる。
--人脈は信頼関係あればこそですね。
人脈と称して、何かおいしいところだけを相手からとろうというのはいただけない。自分に自信を持っている人が人脈で有機的につながれば、それがいい発見や新製品の誕生に結び付く。そうしたら、アップルのiPadのような製品も日本で先行して作れるようになるのではないか。
(聞き手:塚田紀史 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2010年9月4日号)
たかだ・あさこ
慶応義塾大学大学院経営管理研究科講師を兼務。1964年生まれ。立教大学経済学部卒。モルガン・スタンレー証券などを経て、米サンダーバード国際経営大学院で修士(国際経営学)。慶応義塾大学大学院経営管理研究科で修士、博士(経営学)。成蹊大学、玉川大学、高千穂大学などを経て2008年より現職。
『人脈のできる人』 慶応義塾大学出版会 1890円 210ページ
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