ヴァージンの2000万円宇宙の旅、多くの日本人が購入、宇宙基地も建造中
ヴァージン・グループのヴァージン・ギャラクティックが、商用ロケット旅行事業を着々と進めている。ヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)は、リチャード・ブランソンが2004年に設立した民間宇宙旅行会社。09年12月には、パイロット2人と乗客6人が乗れる有人宇宙船「Virgin Space Ship(VSS) Enterprise」(旧称スペースシップ2)を初披露した。
宇宙旅行の運航は双頭の母船「VMS EVE」(旧称ホワイトナイト2)が地上15キロメートルまで上昇し、小型宇宙船を運ぶ。そこから中央部にあるパイロットと乗客を乗せたVSSを切り離す。
VSSは自力で100キロメートル上空まで上がり、そこで4分ほどの無重力を体験し、窓の外の青い地球を鑑賞する。トータルで往復約2時間半の宇宙旅行だ。事業の成功には、安全性確保が最優先となる。初飛行には創業者のリチャード・ブランソンと息子、両親らが乗り込む予定だ。
VSSは現在、広範なテスト飛行を続けている最中だ。ヴァージン・ギャラクティック営業本部長キャロリン・ウィンサーによれば、「VSSの地上でのテストだけでなく、母船に抱えられて飛ぶテストはすでに2度行いました。次はVSSの単独飛行を含む3度目の飛行テストに進むところです」。
ロケット発射だけでなく、関連のインフラ整備も続行中で、米国ニューメキシコ州のロケット発射基地、「スペースポート・アメリカ」の建造(http://www.spaceportamerica.com/)の計画も動いている。発射基地のそばにはヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行客と彼らを見送る家族が泊まるホテル建設計画も。
新設のホテルは、大手のホテルグループと提携して整備、「宇宙旅行をイメージした内装になるのか、スパ設備などリラクセーション機能が充実したリゾート型のホテルになるかは未定」とウィンサー営業本部長。