新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」は、感染力がより強力なもようであり、米国でワクチン接種およびブースター(追加免疫)接種を進める必要性が強まっている。同国の複数の保健当局者が指摘した。
米国、アフリカ南部8カ国からの渡航を制限-新たな変異株を警戒
バイデン大統領の首席医療顧問を務める米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は28日、NBCの番組「ミート・ザ・プレス」で、オミクロン株は人々にワクチン接種を促す「明快な呼び掛け」だと指摘。米国内ではコロナ感染が既に再び増加しつつあり、新たな変異株の出現に伴い、今冬が一層暗いものになるかどうかは予防強化が左右すると語った。
バイデン政権は先週、南アフリカ共和国を含むアフリカ南部8カ国からの渡航制限を発表。29日から実施する。バイデン大統領は28日にコロナ対応チームとファウチ氏から報告を受けた。ホワイトハウスはオミクロン株への対応について大統領が29日に最新情報を提供すると明らかにした。
ホワイトハウスの発表文によると、ファウチ氏は大統領に対し、オミクロン株の感染力や深刻さなどの特徴について決定的な情報を得られるまで、さらに2週間かかるとの見通しを伝えた。