「アンダーアーマー」のマスクが異彩を放つ理由 昨年の先行販売では3万枚が1時間で完売した
商品開発のきっかけは、世界中を震撼させた“未知のウイルス”への対策だ。2020年3月、アンダーアーマーは新型コロナウイルス感染症と戦う医療従事者用のマスクを開発し、現地の医療機関や民間団体に配布。その後、「コロナ禍でアスリートも困っているという声があった」(松坂氏)ため、医療従事者用のマスク開発で培った経験と技術を生かして、UAスポーツマスクがつくられた。
価格は3300円。先述したように日本では2020年6月に先行販売が行われ、予定枚数の3万枚が1時間で完売。その後、本格販売を開始するとすぐに販売数を伸ばし、同年9月には累計販売数50万枚を突破した。
40%の軽量化を実現した新作を発売
2021年7月には、従来モデルより40%の軽量化を実現した「UAスポーツマスク フェザーウエイト」を先行発売。これまでと同様の3層構造だが、生地が薄く、軽くなったことでシャープなデザインになっている。
また、ストレッチ性のある独自のベースレイヤー生地を使用し、ノーズワイヤーを調整可能にしたことでフィット感が向上。さらに、運動中にマスクが鼻から滑り落ちないよう、マスク内側の鼻部分には柔らかいスエード調の生地を採用している。
新モデルには、運動時の快適性を追求した改良が随所に見られるのだ。
「フェザーウエイトは、アスリートの声を反映して軽量化しました。アンダーアーマーは『Made For Athletes』というビジョンを持っているので、マスクに限らず、すべてのプロダクトがアスリートを基点につくられています」(松坂氏)
そのアスリートたちからの反響は上々だ。アンダーアーマーの契約選手たちが新モデルを手にすると、「マスクを持った瞬間に『めちゃくちゃ軽いね』と皆さんに言っていただけました。従来モデルを渡したときよりも反応がよかったですね」と松坂氏。
同年8月からは全国のスポーツ量販店などで本格販売を開始。価格は2970円。一般消費者からも好評で、足元では順調な売れ行きを見せているという。9月17日には新たに2色のカラーバリエーションを追加し、ラインナップを拡充した。
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