働き方改革「制度利用」進まぬ現場に欠けた視点 変形労働時間制に限らず業務仕分けは大前提

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行事は内容で勝負。過去の運動会では波に関連した競技にちなみサーファー姿で競技説明を実施(左)。音楽会にて教職員でアニメ映画のテーマ曲を演奏した際は、同映画の登場キャラに扮し歌い上げた(右)

校務分掌や雑務も、輪番制にこだわらず、それぞれが得意なことを担当すればいい。例えば、コロナ禍で動画制作をすることになったときのこと。僕は趣味で10年ほど動画編集をやっているので、ほかの先生の動画も代わりに編集したんです。すると、先生たちは「ありがとう。冬休みの宿題は印刷しておくね」など別の仕事をやってくださった。得意分野の仕事を担当すると大幅に効率化され、お互いに楽です。とくに公立はカッチリ年間計画が決まっているので、事前に分担を決めやすいのではないかと思います。

長年、ニコニコ生放送で料理動画を配信(現在、生配信はClubhouseがメイン。教員向け情報を発信中)

「教員の魅力向上」という言葉がよく聞かれますが、仕事量を減らして給料を上げればいい話。現場の僕たちは給料のコントロールはできませんが、仕事をスリム化する余地はまだまだあるし、今回お話しした制度利用の促進や風土改善など、協力して工夫できることはたくさんあるのではないでしょうか。

田中光夫先生からの提案
1:使える制度は積極的に利用しよう!
2:トップやミドルクラスの先生が働き方改革をリードすべし!
3:「お互いさま」の精神で、風土を変えていきませんか?
田中光夫(たなか・みつお)
1978年生まれ、北海道出身。東京都の公立小学校教員として14年間勤務。2016年、主に病気休職の教員の代わりに担任を務める「フリーランスティーチャー」となる。これまで公立・私立合わせて延べ11校で講師を務める。NPO法人「Growmate」理事としてマーシャル諸島で私設図書館建設にも携わる。近著に『マンガでわかる!小学校の学級経営 クラスにわくわくがあふれるアイデア60』(明治図書)

(文:編集チーム 佐藤ちひろ、イラスト・写真提供:田中光夫氏)

制作:東洋経済education × ICT編集チーム

東洋経済education × ICT

小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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