日本の損保会社の信用力と動向、見通しは引き続きネガティブ《ムーディーズの業界分析》


金融機関グループ
VP−シニア・アナリスト 三輪昌彦

ムーディーズは、自動車保険をはじめ、国内損保マーケットにおける収益や利益環境が厳しいことから、日本の損害保険業界の見通しは引き続きネガティブとしている。一方、格付けには収益環境が厳しい点を一定程度すでに織り込んでいるため、国内損保の格付けの見通しは、今のところ、全社安定的である。

 国内損害保険市場(自賠責除く)は、正味収入保険料ベースで自動車保険が5割強を占めるコア事業であり、続く火災保険を合わせると7割超となる。また、日本の損害保険会社の事業ポートフォリオは国内に偏在しており、損保市場は日本経済の成長と人口の増加によって支えられてきた。しかし、日本の経済が厳しい状況にあり、人口が成熟期に至った現在、損保業界は市場の飽和に直面している。経済環境が厳しいことから、法人マーケットにおける需要も低迷しており、損保会社の事業環境は厳しさを増している。

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