小池栄子が「40歳にして人気女優になれた」理由

2022年の大河では「北条政子」役に大抜擢

小池さんの24年にも及ぶキャリアを振り返ってみると、もはや当時を知らない人も多いのではと思われますが、そのスタートはグラビアイドルでした。

2000年ごろ、水着姿で男性向け雑誌の表紙を飾っていたのは20歳前後だった小池さん、乙葉さん、MEGUMIさん、吉岡美穂さんたち。特に小池さんとMEGUMIさんは、野田義治社長率いる芸能事務所イエローキャブの2枚看板でした。同じ事務所から俳優になり活躍した先輩としては雛形あきこさんがいますが、出演作を見ると、小池さんのほうが良質の作品に出て、多くの人に演技力を認められてきた感があります。

俳優としてのターニングポイントになったのは2008年の主演映画『接吻』でしょう。死刑囚(豊川悦司)と獄中結婚するOLという狂気的な役を演じ、毎日映画コンクール主演女優賞などを受賞しました。その後、成島出監督と組んだ映画『八日目の蝉』でも幼少期につらい過去を抱えた役どころで、その孤独感を見事に表現。

2011年、映画『八日目の蝉』と『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』での好演で第85回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を受賞(写真:共同通信)

ここで、芝居のできるバラエティタレントという枠を超え、人間の深層心理を表現できることを証明しました。

美貌だけが取り柄ではない稀有な女優

しかし、小池さんの才能のきらめきをより強く実感できるのは、やはりコメディではないでしょうか。『リーガル・ハイ』(フジテレビ系)では古美門弁護士(堺雅人)の宿敵・三木(生瀬勝久)の妖艶な秘書・沢地を演じ、小劇場の看板俳優だった堺さんや生瀬さんを相手に、クールでハイテンポな笑いを繰り出しました。

キラキラ系の美女ではなく、庶民的な役を演じられるのも強み。『姉ちゃんの恋人』でも好きな男性と会っているバーで「あぶねー、ちょっと鼻毛出てた」と言いながらトイレから出てくる場面がありました。小池さんがこのセリフを言うから笑えるのであって、例えば主演の有村架純さんや『リーガル・ハイ』の主演・新垣結衣さんが言ったとしても笑えません。これだけのコメディセンスとキャラを持つ美人は他にはいないのです。

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