ダウとS&Pが終値で史上最高値更新 市場の一部に高値警戒感も
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 30日の米国株式市場は、ダウとS&P500が小幅高となり、終値で過去最高値を更新した。ただこの日発表された経済指標はまちまちの内容となったほか、S&P500は過去5営業日中4営業日で過去最高を更新するなど高値警戒感が出ており、今後の方向性がより明確になるまで一段の上昇余地は乏しいとみられている。
来週には5月の米雇用統計や欧州中央銀行(ECB)理事会など重大なイベントを控えている。
4月の個人所得・支出統計では、消費支出が前月比0.1%減と、2013年4月以来1年ぶりのマイナスとなった。個人消費支出(PCE)価格指数は前月比で0.2%、前年比では1.6%上昇した。前年比の伸び率は2012年11月以来の大きさだった。
一方、シカゴ地区購買部協会が30日発表した5月の景気指数は65.5と、前月の63.0から予想外に上昇し、昨年10月以来7カ月ぶりのの高水準をつけた。
クリアプール・グループのピーター・ケニー最高経営責任者(CEO)は「非常に強弱入り混じったシグナルを送っている。そのため弱気派がそれほど勢いづくこともなく、強気派は変わらずの姿勢を保っており、相場の著しい方向性シフトを阻みこう着感が出ている」と指摘した。
株式投資家は米国債利回りに注目している。米指標10年債利回りは強いシカゴ地区購買部協会景気指数を受けて上昇したが、2.5%の水準を依然下回っている。
低利回り環境は高配当銘柄の追い風となっている。S&P公益株指数<.SPLRCU>は0.8%高と、セクター別で最も上げが目立った。
ダウ工業株30種<.DJI>は18.43ドル(0.11%)高の1万6717.17ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は5.33ポイント(0.13%)安の4242.62。
S&P総合500種<.SPX>は3.54ポイント(0.18%)高の1923.57。
ダウは5月13日につけた1万6715.44を上抜け、終値で過去最高を更新した。
週足では、ダウが0.7%、S&Pが1.2%、ナスダックが1.4%いずれも上昇した。
月間ではダウが0.8%高、S&Pが2.1%高と、ともに4カ月連続の上昇となった。ナスダックは3.1%値上がりした。
アパレルのゲス
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、ニューヨーク証券取引所など3 市場の出来高は約59億2000万株と、今月の平均である57億5000万株を若干上回った。
ニューヨーク証券取引所は値上がり1523に対し値下がり1485、ナスダックは値下がり1594に対し値上がり1018だった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値 16717.17(+18.43)
前営業日終値 16698.74(+65.56)
ナスダック総合<.IXIC>
終値 4242.62(‐5.33)
前営業日終値 4247.95(+22.87)
S&P総合500種<.SPX>
終値 1923.57(+3.54)
前営業日終値 1920.03(+10.25)
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