女子に人気、寝台特急「サンライズ」の魅力とは 鉄道ファンとマニアのボーダーラインはどこだ
しかし強風のため、なかなか列車が発車しない。その上、先行のマリンライナーと車が接触事故を起こして停車中。まだまだ現場検証中で時間がかかるとのこと。これは長丁場になる…と心配になった私は、もう少しお酒を買い足しにコンビニに走った。そして発車しないままちょうど1時間たった頃、突然「この列車は運行とりやめになりました」という車内放送が入る。気が動転した。
「1時に高松から神戸行きのフェリーがある」という情報ももらったが、フェリー乗り場は駅から結構遠いのだ。しかもこの強風、荷物も(主にお酒が)増えてしまい、運べる気もしない。
あわてて宿を予約
車掌さんに「このまま列車ホテルにはなりませんか?」と聞くと、この車両はすぐ車庫に持っていくという。しかたなく、高松駅近くで、あわてて宿を検索して予約した。
騒がしい音に、向かいのシングルツインのドアが開き、海外からの乗客の親子が不安そうに私に「何が起こったのだ?」と英語で尋ねてきた。そういえば車内放送は、日本語でしかされず、案内もなかった。
こういった時に人手不足が浮き彫りとなる。私も英語ができるわけではないので、「運行中止」とスマホで検索して、画面を見せた。
それを見て、「どうしたらいいのだ?」と聞かれたので、「うーん、ホテル?」と答えるしかなかった。この時、心からがっかりした「オーマイゴッド…」を初めて聞いた。
私は1泊し、翌日は列車を使わず大阪まで高速バスまで向かい、ついでに阪急の駅弁大会に顔を出してから新幹線で帰った。あの親子がその後どうしたのかが、今でも気になっている。
以上が私のサンライズ乗車回数の内訳だ。こうして見ていくと、同じ路線に乗っているのに、実にいろいろなドラマがあった。そして旅人としてのスキルは上がっていると思うのだが、テクニカルについての知識レベルはほぼ向上していないのがわかる。何度乗ろうが、やはり私はマニアにはなれない気がしている。
今度、西村先生にお会いした際には、「私はマニアではありません」とお伝えしようと思う。それでも先生は「10回以上はマニアです」と譲らないかもしれないが。
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