三井住友の巨額増資で、資産圧縮競争が幕開け
増資との合わせ技により、新規制が導入される可能性のある2012年度までにTier�コモンエクイティで5%達成を狙う。資産再構築でROE10%も目指す。この意味は大きい。
増資が限界に来ている中、メガ3グループは資産圧縮競争に突入せざるをえない。不採算資産については「内外での赤字の取引など」と具体的に語らないが、生き残るために何でもありの状況だろう。
貸し渋り批判で中小企業向け融資を減らせない中、大企業向け融資を圧縮し、証券子会社を通じた社債発行へのシフトを促せば、手数料稼ぎとの一石二鳥になる。だが、株式の相互持ち合い解消による需給悪化に加え、信用力の低い大企業への支援が難しくなるなど、直接・間接市場への余波も懸念される。
一方、配当負担のため増資が困難なみずほフィナンシャルグループには、市場の目がさらに厳しくなるだろう。
■三井住友フィナンシャルグループの業績予想、会社概要はこちら
(大崎明子 撮影:大隅智洋 =週刊東洋経済)
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