「元祖」リーバイスはあえて高額品を強化、激安旋風で厳冬迎えるジーンズ業界

「元祖」リーバイスはあえて高額品を強化、激安旋風で厳冬迎えるジーンズ業界

まさに「逆張り」作戦だ。ジーンズメーカーのリーバイ・ストラウス ジャパンが12月、東京・渋谷に「リーバイス」の旗艦店をオープンした。最大の売りはプレミアムジーンズ。店内には宝飾品やユーズド感を加えて付加価値を高めた数万円のジーンズが並ぶ。

 デフレのさなか、あえて高額品で対抗する背景にあるのは業績不振だ。2009年11月期は卸先のジーンズ専門店の販売低迷で、10期ぶりに営業赤字に転落する。そこで今後は専門店に加えて、直営店やFCを含め現在28店展開する「リーバイスストア」を15年までに150店に拡大。ブランド力や高付加価値を訴求することで、巻き返しを図る戦略だ。

「本家」が窮地に追い込まれるほど昨年来のジーンズの価格破壊はすさまじい。3月にファーストリテイリングの低価格衣料専門店「ジーユー」が990円ジーンズを発売したのを皮切りに、イオンや西友が1000円を切る商品を相次ぎ投入。かつてブーム時には2万~3万円のブランド品が人気だったのとは真逆の情勢だ。

激安ジーンズはスーパーなどにとって「衣料品売り場に足を運んでもらう」(イオン)起爆剤との位置づけ。中国などの工場に大量発注し、加工作業を省くことで低価格化を実現。幅広い層が着用するだけに反響も大きく、690円の商品を売るドン・キホーテでは「まとめ買いする顧客もいる」ほどで、12月まで約2カ月間で20万本を売った。以前は比較的嗜好性が高かったが、激安品に押されて値崩れが一気に進んだ格好だ。

対抗策を急ぐ専門店

激安旋風の打撃を受けているのは専門店も同じ。ジーンズメイトの11月の既存店売上高は前年同月比19%減少。「7000~8000円台は売れるが、1万円を超えるものがまったく出なくなった」(同社)ほか、売れ筋も最低価格帯1990円へ替わり、顧客単価は1年で1割も下落した。

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