日経平均353円高、気になる香港情勢緊迫化 「緊急事態宣言」の解除を好感、高値引け
[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発した。国内の緊急事態宣言が全面的に解除される見通しで、経済活動再開への期待が高まり朝方から幅広い銘柄で買いが先行した。日経平均はもみあいが継続した後、大引けにかけてじり高の展開となり、高値引けとなった。緊迫化する香港情勢を受け、香港ハンセン指数<.HSI>の動きが注目されていたものの、大きく崩れることはなかったため警戒感は強まらなかった。25日の米国株式市場はメモリアルデーに伴い休場のため、商いは細り、東証1部の売買代金は2兆円割れとなった。
香港では24日、中国が香港への国家安全法の導入を計画していることに抗議する数千人規模のデモが行われ、警察は催涙ガスや放水砲を使ってデモ隊の排除に当たった。
西村康稔経済再生担当相は、25日午前の新型インフルエンザ等対策有識者会議基本的対処方針等諮問委員会(諮問委員会)で、東京、北海道など5都道県を含む全都道府県の緊急事態宣言解除について了承が得られたと発表した。
日経平均は前営業日比265円25銭高の2万0653円41銭でスタート。経済活動再開への動きを好感し、朝方から幅広い銘柄が買われた。週明けの香港ハンセン指数が安く始まったことで一時上げ幅を縮小したが、香港株はその後一時はプラス圏に浮上、日経平均も高値圏に戻った。きょうは米国株式市場が休場となるため「海外勢の先物売りも限定的で、総じてしっかりとした展開となった」(国内証券)との声が聞かれた。
TOPIXも反発。東証33業種では空運業、不動産業、陸運業、サービス業などの32業種が値上がり。パルプ・紙は値下がりした。
個別では、SMC<6273.T>、キーエンス<6861.T>、レーザーテック<6920.T>などのテクノロジー銘柄や、日本製鉄<5401.T>をはじめ素材株など景気敏感株の一角がしっかり。緊急事態宣言が全面解除される方向となり、経済活動再開への期待が手掛かりとなった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1857銘柄に対し、値下がりが259銘柄、変わらずが54銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20741.65+353.49
寄り付き 20653.41
安値/高値 20,584.06─20,741.65
TOPIX<.TOPX>
終値 1502.20 +24.40
寄り付き 1495.09
安値/高値 1,491.21─1,502.20
東証出来高(万株) 100257
東証売買代金(億円) 17371.07
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