居住の貧困 本間義人著
2007年1月、フランスでホームレスがパリのサンマルタン運河沿いにテントを張り「屋根の下で暮らす権利=居住権」を主張するデモンストレーションを行った。これに対し仏政府は3カ月を待たずに彼らに住まいを保証する「住宅人権法」を制定した。一方、この1年後に「年越し派遣村」問題が起こった日本では、政府は一時的な宿舎の提供や公営住宅等への入居斡旋を行っただけで根本的な対策をとっていない。彼我のこの違いに、住宅政策が専門の著者は日本における「居住権」の軽視を指摘する。
本来は社会政策の一環である住宅政策を、経済政策として展開してきた日本が直面する数々の住宅問題を検証、具体的な打開策を提言する。
岩波新書 798円
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