来夏営業開始、N700Sは「最強の新幹線」になるか 北海道から九州まで、鉄道版「名車列伝」
けれど、筆を進めているうちに、可憐なこの電車に会いたければ九州へいらっしゃいという、JR九州の巧みな誘導策なのかもしれないとも考えるようにもなった。
それにしても、せめて博多から小倉まで足をのばしてくれたなら、さらに輝いて見えるかもしれないと。これは妄想である。
「E6系」ミニ新幹線の最新後継車
狭軌の在来線を標準軌に改築して新幹線の車両を乗り入れる“新在直通”、いわゆる“ミニ新幹線”方式が初めて実現したのは1992年のことで、奥羽本線の福島と山形の間だった。
その時に導入されたのが400系で、車体の寸法は在来線のままながら、新幹線を走ることができる性能を有するという、よい意味でのモンスター的な電車だった。
全身を深い銀色で装った電車、今でも筆者が大好きな電車のひとつなのだけれど、実に惜しいことに今から9年前の春に引退してしまった。だから今回の“最強リスト”に組み込むことはできない。そこで採り上げたのが最新のE6系というわけである。
このE6系は、ちょうど400系と入れ替わるようなタイミングで試作車が登場した電車である。走るのは秋田新幹線だが。
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