来夏営業開始、N700Sは「最強の新幹線」になるか

北海道から九州まで、鉄道版「名車列伝」

内装では床や日除けカーテンなどにオリジナルのデザインを採り入れて個性を発揮するとともに、人々に“JR北海道の新幹線”をアピールしている。なにしろ、H5系は4編成だけのレアな存在なのだから。

E5系、H5系の最高時速は320km。インド高速鉄道向けに製造される予定のE5系のインド仕様は時速350kmで運転されるという。速さ、ゆとり、そして将来性も備えた新幹線車両であることは間違いない。

「800系」可憐に咲いた九州の花

3番目の新幹線運営会社となったJR九州が、2004年から営業運転を開始したのが、800系である。

車体断面や制御システムなどは、当時の東海道・山陽新幹線で最新鋭だった700系をベースにしている。しかし九州新幹線に特有の運転条件に対応するため1編成は6両であり、急勾配区間での性能を確保するためその6両全部を電動車とするなどのアレンジが施されている。台車もJR西日本仕様の700系と同じタイプの軸梁式を採用するなど、各部で異なっている。最高速度は、九州新幹線内では必要充分の時速260kmを確保している。

JR九州の800系(写真:station/PIXTA)

先頭部デザインやカラーリング、客室のデザインも、普通に見ただけでは700系をベースにしているとは思えないほどに独自性を大いに発揮している。

計画段階では山陽新幹線への乗り入れも構想され、実際に必要な保安装置も備えているが、2011年に博多と鹿児島中央との間が全線開業した際には、8両編成のN700系がJR西日本とJR九州の共同で開発され、新大阪までの直通運転を開始している。800系の6両編成という短さでは山陽新幹線では輸送力が足りないということだろうか。せめて博多と小倉の間だけでも……と思うのだが。

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