ガンホー、海外展開でM&Aを積極活用 森下社長が語る成長戦略
[東京 3日 ロイター] -ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765.T>の森下一喜社長は3日の決算会見で、2014年12月期の成長戦略について、スマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」のユーザーを一段と伸ばすとともに、新タイトルを育成していく方針を示した。
さらに、海外事業の拡大のため、M&A(合併・買収)を積極活用する意向を示した。
パズドラの国内の累計ダウンロード数は1月7日時点で2300万件を突破。さらに、森下社長によると、海外(北米、韓国、欧州7カ国、台湾、香港)のダウンロード数は昨年12月末で400―500万件に達した。
今期は、パズドラをさらに伸ばすため、追加コンテンツをアップロードする計画で、今月中に詳細を発表する予定という。一方で、同社の売り上げはパズドラに偏った構造だが、森下社長は「他のタイトルもよくなってきているし、新しいタイトルもこれから出していく」と強調した。
昨年12月末の現預金は648億円。森下社長は資金使途について「新しいゲームの開発と新しい技術の先行投資に使うのが基本。さらに、全世界でゲーム売上高世界一の地位をさらに拡大するため、海外を含めてM&A(合併・買収)を積極的に行いたい」と述べた。
昨年、フィンランドのスマホゲーム会社、スーパーセルをソフトバンク<9984.T>と共同で買収したように、M&Aを海外展開に積極活用していく方針という。
10―12月期は前四半期に比べて増収減益
同日発表した13年10―12月期の連結売上高は467億円で、7―9月期に比べて12.3%増、連結営業利益は同2.7%減だった。スマホのパズドラが引き続き伸びたほか、昨年12月に発売した任天堂<7974.T>の「ニンテンドー3DS」向けソフト「パズドラZ」の販売が売り上げ拡大に寄与。パズドラZの累計販売は1月31日で国内累計130万本を突破したという。ただ、10―12月期は、年末商戦向けの広告宣伝費がかさんで前四半期比で減益だった。
13年12月期の通期連結業績は、売上高が前年比6.3倍の1630億円、営業利益が同9.8倍の912億円で過去最高。同日、株主還元として、1株当たり250円の初配当のほか、30億円・430万株を上限とする自社株買いを決議した。取得期間は3月6日から4月30日。
(村井令二)
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