コンビニよりも葬儀場?これが日本の多死社会

お葬式こそ、実は長期安定の投資物件だ

立地条件や必要な間取りが実現できるかを見極めたうえで、初年度黒字化、開業の際の借入金を5年以内に返済、という事業計画で出店。「これまで出店した会館はおおむね計画どおりに推移している」(石井氏)。

「ダビアスリビング大和」では祭壇の種類などで料金プランを設けており、60万円、80万円の利用が多い(記者撮影)

コンビニは現在、全国で5万5633店(2019年5月現在、日本フランチャイズチェーン協会加盟7社ベース)。拡大を続けてきた店舗数だが、近年は伸び率が鈍化傾向にある。過去10年の1店舗当たり売上高をみても、2012年の日販55.4万円をピークに頭打ち。コンビニオーナーには厳しい経営環境が続いている。

コンビニ各社の今期計画をみても、最大手のセブン-イレブンは出店850、閉店750の純増100で、前期の純増616から大きく減速。ローソンにいたっては出店700、閉店700と純増ゼロ計画だ。

愛知県でもコンビニ再活用が加速

「コンビニ淘汰時代」の到来で、閉店を余儀なくされるオーナーにしてみれば、店舗の再活用は大きな課題だ。葬儀関連に抵抗感を持つ人もいることは事実だが、「当社では建物の賃貸契約は20年が基本」(石井氏)。長期的に安定収入が確保できるとすれば、オーナーとしても1つの選択肢になるだろう。

従来型の葬儀会館を運営する葬儀会社でも、コンビニ居抜き物件を利用して、家族葬会館の展開を加速するところが出てきている。

家族葬専用式場を出店するライフアンドデザイン・グループの村元康社長(撮影:今井康一)

愛知県を地盤とする1部上場企業のティア。これまでは敷地面積500坪前後、建坪150~200坪を基本フォーマットに葬儀会館を展開してきたが、ここにきて小規模の家族葬専用会館の出店に力を入れている。

家族葬のニーズが高まってきたこともあるが「ドミナント展開している愛知県などで空白地帯として残っているのは、地代が高い、まとまった規模の土地物件が出にくい、といった地域。そこを埋めて出店をさらに加速するために、小規模会館での出店を進めている。そうした中で、コンビニは格好の物件」(葬祭事業本部葬祭開発課の中村元則氏)。

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