外部からスカウト、資生堂が異例のトップ人事 スカウト社長の誕生は73年ぶり、2度目

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現在、魚谷氏は企業のブランド戦略を立案するブランドヴィジョンの社長を務めながら、多くの企業でブランド戦略、マーケティング戦略を指導している。

アスクル社外取締役、シティバンク銀行非常勤取締役、NTTドコモ特別顧問、コカ・コーラウエスト顧問、LIXIL特別顧問、そして資生堂マーケティング統括顧問を務めている。マーケティングの専門家として、多くの企業から頼りにされる存在だ。

2011年にはNTTドコモの戦略立て直しについてまとめた『会社は変われる! ドコモ1000日の挑戦』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という著書を出したほか、オンラインメディアでマーケティング戦略についての連載をしている。まさに、日本を代表するマーケティングのプロの1人といえる。

会見で魚谷氏は「最初は『まさか』と耳を疑った。資生堂は顧客主義、現場主義を徹底することで、必ずグローバル市場で圧倒的な存在感のある企業に成長できると確信している」と語った。

今後は資生堂の経営に専念

魚谷氏は資生堂社長就任後、ブランドヴィジョン社長を辞任する予定。他の顧問や取締役については決まっていないが、基本的には資生堂の業務に専念するという。

化粧品市場全体を見渡せば、専門店の強みであるカウンセリングを必要としないドラッグストアやネット通販経由での購入も増えている。過去の慣習にとらわれず、一段と思い切ったマーケティング改革ができるかどうか。魚谷氏の手腕が、創業140年を経過した老舗企業の命運を決める。

(写真撮影:尾形文繁)

二階堂 遼馬 東洋経済 記者

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にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

解説部記者。米国を中心にマクロの政治・経済をカバー。2008年東洋経済新報社入社。化学、外食、ネット業界担当記者と週刊東洋経済編集部を経て現職。週刊東洋経済編集部では産業特集を中心に担当。

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