日本人に嫁いだ黒人女性が得た幸せな気づき ニューヨークから名古屋へやってきた
「プロポーズを受けた後、彼は両親に『アメリカの女性と結婚する』と電話で報告したの。その大きな決断を聞いて、ご両親も最初は少し心配されたみたいで、すぐにニューヨークまで私に会いに来てくれた。そしてありがたいことにすぐに気に入ってくれたの。『良い人じゃないか! 頭もいいし、すてきな女性だ』って言ってくれて。ただ、彼の両親はもともと誰かを悪く言うような人たちではないのよ。それでも本当にありがたくて、とってもうれしかった」
その約1年後、ふたりは結婚式を挙げた。式の様子はアメリカのリアリティ番組「Four Weddings」でも取り上げられたというから、やはり注目度の高い夫婦だと言わざるをえない。
最大の壁はコミュニケーションだった
「結婚式では通訳に来てもらって、洋平のお父さんにスピーチをお願いしたの。その時お父さんは、私を家族の一員として迎えることがうれしいと言ってくれた。そしてね、私のことを、日本女性にも見られないような品や優雅さがある人だと言ってくれたの。大切な家族や友人、たくさんの参列者の前で」
「驚いた。すごく光栄だった。『ワオ!そんなふうに思ってくれていたなんて』って。しばらく言葉が出ないくらいうれしかった」
それから7年、3人の子どもたちに恵まれた現在、洋平さんは名古屋で和食レストランの料理人兼マネジャーになり、2人の息子(7歳、5歳)と3歳になる娘の面倒はタラさんが中心だ。
日本の地方都市での暮らしは日々の小さな問題がないわけではないが、周りからはとても親切にしてもらっている。そしてずっと変わらず、洋平さんや両親から大切にされている。
「洋平はすばらしい父親。彼を見ていると私はなんてダメなのかしらと思うくらい、彼はいつも優しくて、怒らない。寛容な人なの」
「取るに足らないと思う人もいるかもしれないけど、私たちの最大の壁はコミュニケーションだった。付き合い始めた頃の私は、自分をアメリカ人というよりもニューヨーカーだと強く意識していたから、質問したらイエスかノーしか返ってこないものだと思っていたの」
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