ステップワゴンがセレナに追いつけないワケ 待望のハイブリッド追加で販売挽回しても
現行ステップワゴンは5代目に当たるが、初代の約48万台(月間平均約8100台)の後は、代を重ねるごとに右肩下がり。ステップワゴンは、追いかけてきた競合車種に抜かれてしまい、かつてこのジャンルで君臨した王者の影はなくなってしまっている。
現行ステップワゴンは2015年4月にデビュー。テールゲートが分割して横開きする「わくわくゲート」の採用や、排気量1.5L直4ダウンサイズターボエンジンを搭載するなど、ホンダらしい、ライバルとの違いを強調した意欲作となっていた。
ノア3兄弟、セレナとの差が開く
販売統計を見るかぎりは現行モデルになってからは苦戦が続いてきた。デビューした2015年(1~12月)の販売台数は約5万3000台、2016年は約5万2000台、2017年は約4万6000台。決して絶対数が少ないワケではないが、ノア3兄弟は2017年に約18万8000台、セレナは同約8万4000台と競合他社とは2~4倍の差が開いた。
トヨタはレクサスを除く4系列(カローラ店、ネッツ店、トヨペット店、トヨタ店)すべてを駆使してノア3兄弟を売っている。その拠点は合計5000店舗以上に上るとみられており、2000店強といわれるホンダが数の面で及ばないのは、ある意味で仕方がない。
ただ、日産の販売店数はホンダと同程度。マイチェンで商品力を増してもステップワゴンがなおセレナに及ばないことについて、販売ネットワークの規模は言い訳にできない。
セレナはガソリンエンジンで発電しモーターで駆動する「e-POWER」を今年3月に追加したが、供給能力の問題もあって大きく販売を押し上げる要素にはなっていない。ステップワゴンがマイチェンで追加したハイブリッド仕様は、動力性能はかなり力強く、それでいて燃費も良好だ。静粛性や走り出しの加速感などが購入者から高く評価されているという。この点で両車に決定的な差はない。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら