東芝社長「延長しても適正意見のメド立たず」 結論不表明のまま決算発表

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東芝は不正会計に伴い、上場廃止の恐れがある「監理銘柄」に指定されている。日本を代表する大手製造業でありながら、監査法人から決算の適正意見を得られない異例の事態に直面し、上場廃止の可能性を指摘する見方も強まっている。

綱川氏は、上場廃止になるかどうかは「東証が判断すること。そういう事態にならないよう、努力したい」と述べ、「コンプライアンス・関係会社のガバナンスを真摯に徹底していきたい」と話した。

2015年度決算の修正は必要なし

4─12月期決算は、原子力事業で7166億円の損失を計上し、昨年12月末現在の連結株主資本はマイナス2256億円となり、債務超過に陥った。

WHが15年度に買収した米原発建設会ののれんの減損が巨額損失の主因だ。会見では、監査法人が問題視しているのは、15年度分決算の修正かとの質問もあった。

7000億円を超える巨額損失を15年度と16年度にまたいで計上するような修正を迫られた場合、東芝は2年連続の債務超過になる可能性があるとの見方もでている。通常、年度末時点で2年連続債務超過ならば上場廃止になる。

記者会見に同席した社外取締役の佐藤良二氏(公認会計士)は、「前年度(15年度)に遡ることは想定していない」と述べ、15年度と16年度の2年間に渡って原発関連の損失計上する必要性をPwCあらたが指摘しているわけではないと強調した。

(浜田健太郎 編集:北松克朗)

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