中古車買い取り“最強”、ガリバーの課題 小売りの新業態を続々と立ち上げるワケ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
黄色い看板が特徴のガリバー(撮影:風間 仁一郎)

一方、中古車小売りはユーザーとの中長期的な関係、バリューチェーンをつくるきっかけとなる。中古車にかかわる整備、車検、部用品、自動車保険の販売などの収益機会を得て、最終的には中古車の買い替えにつながることもあるかもしれない。

ただ、小売り事業の強化にはリスクも伴う。中古車は「一物一価」であり、在庫を長く持ってしまうと収益面ではマイナスである。この点について許哲・執行役員は「在庫期間は約2週間と決めている。売れなければオークションなど卸売りに流すことから在庫を抱えるという心配はない」と、在庫リスクを最小限に抑えられると強調する。

18年3月期の小売り目標は40万台

ガリバーは18年2月期をメドに全国800店のネットワークを築くとともに、中古車小売りの年間販売目標を40万台(前期は5.4万台)まで引き上げる高い目標を掲げている。とりわけ、今年度(14年3月期)は目標達成に向けて出店攻勢を加速していく段階と位置付けている。

もちろん出店にあたっては出店費用や人員面など投資も多くなる。しかし、将来に盤石な経営基盤を確立するためガリバーにとって小売り強化は不可欠。中古車買い取りで“最強”の座を築いた、ガリバーの新しい勝負が始まっている。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事