中古車買い取り“最強”、ガリバーの課題 小売りの新業態を続々と立ち上げるワケ
一方、中古車小売りはユーザーとの中長期的な関係、バリューチェーンをつくるきっかけとなる。中古車にかかわる整備、車検、部用品、自動車保険の販売などの収益機会を得て、最終的には中古車の買い替えにつながることもあるかもしれない。
ただ、小売り事業の強化にはリスクも伴う。中古車は「一物一価」であり、在庫を長く持ってしまうと収益面ではマイナスである。この点について許哲・執行役員は「在庫期間は約2週間と決めている。売れなければオークションなど卸売りに流すことから在庫を抱えるという心配はない」と、在庫リスクを最小限に抑えられると強調する。
18年3月期の小売り目標は40万台
ガリバーは18年2月期をメドに全国800店のネットワークを築くとともに、中古車小売りの年間販売目標を40万台(前期は5.4万台)まで引き上げる高い目標を掲げている。とりわけ、今年度(14年3月期)は目標達成に向けて出店攻勢を加速していく段階と位置付けている。
もちろん出店にあたっては出店費用や人員面など投資も多くなる。しかし、将来に盤石な経営基盤を確立するためガリバーにとって小売り強化は不可欠。中古車買い取りで“最強”の座を築いた、ガリバーの新しい勝負が始まっている。
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