トヨタの対話型ロボットが問う「愛のカタチ」 愛車に続き、ロボットがパートナーになる日
トヨタ自動車は手のひらサイズの小型コミュニケーション人型ロボット「KIROBO mini」(キロボ ミニ)を2017年から全国のトヨタ系ディーラーを通じて発売する。これに先立ち、今年の冬から東京都と愛知県の一部販売店で先行販売する。
本体価格は3万9800円(税抜き)。専用アプリ使用料が別に月額300円程度必要となる。2013~2015年に“ロボット宇宙飛行士”として国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した「キロボ」で培った技術をもとに開発しており、話題を集めそうだ。
キロボ ミニは座った姿勢で高さ10センチメートル、重さは183グラムと手のひらに収まるコンパクトサイズにしたことが特徴だ。充電時間は約3時間で、連続コミュニケーション可能時間は約2.5時間。小型軽量化にこだわったことで、どこでもいつでも一緒に連れて行くことができるようにしたという。
キロボは徐々に賢くなる
話しかけた人の方向に顔を向けたり、顔や手などを動かして雑談のような会話ができるほか、新たな言葉や景色、ユーザーの好き嫌いを記憶することもできる。対話しながら成長していく機能もある。開発を手掛けた片岡史憲・MS製品企画部主査によれば「(購入した当初は)まだ5歳児くらい。徐々に賢くなっていく」という。
実際、記者が「キロボ」と呼びかけると、声に反応してこちらを見て「何?」という反応をしたり、キロボがこちらの顔を見つけると、じっとみつめ、こちらが顔を動かすとそれに連れて動く「顔追従」という機能も備える。
また表情を認識して「何かいいことあった?」と聞いてきたり、一緒に訪れた場所を記憶し、別日に訪れると「ここ先月も来たことあるね」と話しかけてくるなど、“思い出”を共有できるという。知らない言葉を覚えることもでき、その過程はまさに子どもが成長していく姿にも似ている。
一方、自動車メーカーらしく、ドライブ時にはクルマと連携することで、急ブレーキ時には、キロボが「気をつけてね」と反応し、安全運転を促してくれる。「つながる」サービスを利用すれば、クルマや家の状況を踏まえた会話も可能だ。
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