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「新幹線のお掃除」に一流が学びを求める理由 その現場力がハーバードの必修科目になった

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  • 矢部 輝夫 おもてなし創造カンパニー 代表
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テッセイで働くスタッフたちは、大半がさまざまな人生経験を経た末にここにたどり着いています。過去の職場では、一生懸命やっても評価されなかったという人も少なくありません。だとしたら、なおさら、尊重し、評価することには大きな意味と価値がある。これが、私が考えたことでした。

地道にコツコツ頑張る人を支援する仕組みとは

実現のための取り組みの1つが、「エンジェルリポート」です。これは、主任である「エンジェルリポーター」が地道にコツコツがんばるスタッフをリポートし、それを皆で共有するものです。どんな頑張りを評価するか、その基準はリポーターに任せられています。エンジェルリポートが生まれたきっかけは、スタッフとのこんな会話からでした。

「矢部さんは、はつらつと頑張っている人はどうしても目につくでしょ」

「そりゃそうだよ、そういう人はすばらしいし、みんなに見習ってもらいたいからね」

「でもね矢部さん、そんな人は一部だよ。テッセイには毎日毎日地道にコツコツ仕事をしている人がいっぱいいるのよ。テッセイはそうした人たちで成り立っているの。矢部さんには、そうした人たちをちゃんと見てもらいたいのよね」

そうなのです。テッセイは地道にコツコツと頑張っている人たちによって支えられている。その人たちを、リーダーなり、仲間がどうやって見つけてあげることができるか――そのときに思い当たったのが、このエンジェルリポートでした。いくつか、ご紹介しましょう。

同じグループのSさんは仕事がとても丁寧です。トイレを普通に清掃した後、便座を外したり、奥のほうまで手や体を伸ばして隅々まで仕上げます。「お疲れ様。トイレの個室は狭いから、大柄なSさんは作業が大変だね」。そう声をかけました。すると、「トイレがきれいになっていないと、楽しいはずの旅も台無しになってしまいますから」。そんな答えが、淡々と返ってきました。

* * *

コンコースのごみ回収をしていたKさんのところへ、遠くの方から、4~5歳の男の子が空のお弁当箱を持って来てくれました。Kさんは笑顔で受け取り「持って来てくれてありがとう」とポストカードを渡しました。その子は「ありがとう」と手を振ってご両親の元へ走られました。Kさんはその子がご両親の元に無事に戻るまで見守っていました。その子が何か話されるとご両親はにっこりされて、遠くから会釈をされました。いつも笑顔を絶やさないKさんだから、笑顔が返ってきたのだと思います。

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【何よりも大切なのは現場】

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