鉄道事業を営む203社「平均年収」ランキング トップは1000万円超、JRや大手私鉄は?

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JRだけを平均年収の高い順に抜き出すと、トップは東海の771万円、2位は東日本の712万円、3位は西日本の663万円となる。JR7社の平均年収は680万円。JRでトップの東海と最下位の貨物では244万円もの開きがある。

今年6月に開催されたJR東日本の株主総会では、ある株主が「同じ国鉄に入って分割民営化の際にたまたまJR東日本に配置されたというだけで、高い報酬を得る資格はない」と発言をしていた。給与の違いは各社の経営努力の結果に起因するものであるが、現場で汗をかいている人にしてみれば割り切れなさは残るだろう。

私鉄トップの平均年収は830万円

続いて大手私鉄16社の平均年収だ。トップは阪急電鉄の830万円、2位は京王電鉄の757万円、3位は東京急行電鉄の751万円。大手私鉄全体の平均年収もJRと同じく680万円だった。

中小鉄道事業者全体の平均年収は472万円。国税庁の民間給与実態統計によれば、平成25年の平均年収は414万円なので、大手、中小ともに全産業平均を上回る。とはいえ、ランキング下位の事業者の多くは厳しい経営を強いられ、賃金的にも厳しい。

今回は職種別のランキングは作成していないが、電車運転士は給料が高いという俗説がある。厚生労働省の平成26年度賃金構造基本統計調査によれば、従業員数1000人以上の企業における年収は電車運転士681万円、旅客掛(駅員など)526万円となっており、確かに電車運転士のほうが給与は高い。ただ、従業員数10~99人の企業における年収を見ると、電車運転士347万円、旅客掛337万円となっており、電車運転士の優位性は失われる。

世界一とされる日本の鉄道運行を支えているのはJRや大手私鉄だけではない。こうした全国の中小事業者に支えられることで成り立っているのだ。

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