漂流するソニーのDNA 西田宗千佳著

漂流するソニーのDNA 西田宗千佳著

ソニーの新社長になった平井一夫氏は、かつて「蕩児の集団の番頭」だった、と冒頭に書く。プレイステーションを生み出したソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、グループの異端企業で、奔放なカネ食い虫だったこともある。そのボスの久夛良木健氏を支えたのが平井氏だからだ。

プレイステーション3の開発現場では、久夛良木氏は不眠不休に近いエンジニアにさらにハッパをかけ、何度も作り直しを命じたという。その姿は、アップルのスティーブ・ジョブズ氏を彷彿とさせる。

SCEに脈々と受け継がれているのは、久夛良木氏のエンジニア精神であり、それがソニー復興のカギと考えるからこそ、平井社長はカメラ、ゲーム、モバイルの3本柱で復活を図ろうとしているのだろう。エンジニアの心を震わせるビジョン、強いリーダーシップを示せるかどうかが、復興への大きな課題であることがよく伝わってくる。

講談社 1680円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 埼玉のナゾ
  • 日本野球の今そこにある危機
  • スージー鈴木の「月間エンタメ大賞」
  • 僕/私たちの婚活は今日も終わらない
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
変わる日立<br>IoTで世界へ挑む

日本を代表する巨大総合電機企業が今、「脱製造業」ともいえる動きに舵を切っています。攻めの主役は「ルマーダ」。社長の肝煎りで始まった独自のIoT基盤です。データを軸にGAFAと組むことも辞さないという改革の成否が注目されます。