中国で不買広がるも業績拡大変わらぬトヨタ 13年3月期予想を上積み

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トヨタ自動車は11月5日、2013年3月期9月中間決算(12年4~9月期)を発表した。売上高は前年同期を36%上回る10兆9083億円、営業利益は6937億円(前上期は325億円の営業赤字)と前上期に比べ大幅な業績改善となった。中間期の配当は前上期の20円から10円積み増して30円とした。

「実力以上の決算。“追い風参考記録”」。5日、会見した小澤哲副社長はこうコメントした。

報道陣を驚かせたのは通期業績見通しの上方修正だ。中国や欧州の自動車販売に先行き不透明感が漂うなか、大手自動車メーカーの多くが下方修正を迫られる中、トヨタは売上高見通しこそ従来の22兆円から21兆3000億円(前期比14%増)に引き下げたものの、営業利益計画は逆に従来の1兆円から1兆0500億円(同約2倍)へと引き上げた。原価改善やコスト削減が想定以上に進んでいるためという。

東洋経済は「会社四季報秋号」(9月発売)で営業利益1兆1000億円を独自に予想していた。今回の中間決算発表を踏まえて最新予想は下表のとおりとする。

なお、決算会見後に行われた質疑応答の主な内容は以下のとおり(回答者はいずれも小澤副社長)

――(尖閣問題を発端にした反日運動など)中国における不買運動の影響は。

12年10月~13年3月の6カ月間で20万台、純利益に換算すると300億円程度のインパクトがある。今後の販売動向を見通すのは困難だが、(新しい見通しは)「エイっ」と置いた数字だ。

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