バフェットの財務諸表を読む力 M・バフェット、D・クラーク著/峯村利哉訳
本書は、著名投資家で、投資持ち株会社バークシャー・ハサウェイのCEOであり、慈善家の顔を持つウォーレン・バフェットの利殖術を、企業の財務諸表の読み方としてわかりやすく具体的にまとめたもの。
バフェットは長期的な視点での投資戦略を得意とする。そのキーワードは「永続的競争優位性」であり、それを「一貫性」として持つ優良企業を丹念に調べ上げ選び出す。損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書においてその評価のポイントが示される。
たとえば、損益計算書でそのキーワードにマッチしている企業は、「高い粗利益率」でかなりわかるという。また、多額の研究開発費は「先天的欠陥」を内包し、「法人税は真実の語り部」と強調する。さらに随所でGMなどを「凡庸な企業」の代表として例証する。
バフェットは2008年に世界一の長者になった(米『フォーブス』)が、地道な努力こそ投資の王道と示唆しているようでもある。
徳間書店 1575円
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