薄利多売には終わらない、日用品卸大手・あらたの“攻め”の物流戦略

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

あらたと双璧を成すパルタックも、物流網の刷新を急ぐ。2012年12月に中部の新物流拠点を稼働させ、既存の2拠点を集約する。さらに向こう4年間で総額220億円を投じ、埼玉県、宮城県に同社最大規模の物流拠点を建設。全国の物流網を一気に整理する。

現在、パルタックの卸先の約60%はドラッグストアが占める。ドラッグチェーンは全国で積極的な出店を続けており、同社もまずはこれに耐えうる出荷能力を備える必要がある。が、それにもまして中期的な物流計画で重要視されているのが、物流受託事業の拡大だ。

同社はこれまでも小売りなど得意先からの物流受託事業を行ってきたが、新たに専用センターを設ける大規模な受注が中心。小規模なチェーン、小ロットの受託にはほとんど対応できていなかった。そこで前12年3月期からは北海道の既存物流センター内の一部を利用する形態で物流受託事業を開始。今期はこの既存センターを利用する“ハイブリッド型”の物流受託を東北のセンターでもスタートさせ、細かな需要の取り込みを進める方針だ。

メーカー各社が新製品の数を絞っているという背景もあり、日用品、化粧品の低価格化は今期も続きそうだ。厳しい環境のもと、物流面の効率化を進めるだけでなく、物流受託などの新たな需要を取り込めるか。日用品卸各社の命運はそこにかかっている。

(長瀧 菜摘 =東洋経済オンライン)

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事