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FRB新議長のウォーシュ氏はトランプ大統領の言う通り「大幅利下げ」するのか?強弱入り交じるアメリカのK字型経済に対し利下げ見通しも分かれる

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ウォーシュ氏は、25年4月の講演でも、FRBの役割の拡大に対して批判的で、気候変動・経済的包摂への過度な関与をせずに、FRBは物価の安定と雇用の最大化という本来の「デュアルマンデート(2つの使命)」に立ち返るべきだと主張してきた。

こうしたFRBの役割拡大に対する反動的な主張は、トランプ大統領が唱える「ドンロー主義」と通じる側面を有する。

「ドンロー主義」とは、25年11月にホワイトハウスが公表した米国家安全保障戦略において、冷戦後のアメリカが外交・安全保障の責任範囲をグローバルな秩序維持にまで拡張してきたことを反省し、西半球に重点を置くモンロー主義への回帰を目指す概念だ。

モンロー主義は、1823年にジェームズ・モンロー米大統領が提唱したもので、アメリカは西半球を外交・安全保障の重点対象とし、欧州とは相互不干渉という考え方である。今回、ドナルド・トランプ大統領の頭文字を冠して、「ドンロー主義」と称されている。

責任範囲を線引きするFRB版「ドンロー主義」

「ドンロー主義」は外交・安全保障政策における責任範囲の線引きを明確にするものであり、アメリカが体系化した伝統的な外交・安全保障観への回帰と位置付けられる。ウォーシュ氏の主張も、金融政策における責任範囲の線引きと解釈することが可能であり、伝統的なFRBに立ち戻る必要性を説いている。

こうした共通性を踏まえれば、ウォーシュ氏が目指すFRB像は、「金融政策運営にとっての『西半球』である、伝統的なデュアルマンデートに回帰せよ」というメッセージとして理解することもできよう。

こうしたウォーシュ氏の姿勢に対して、市場はやや「タカ派」的と受け止めているようだ。

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