推薦入試のプロが警鐘を鳴らす《高校選びの落とし穴》3年後に後悔する"なんとなく良さそう"の罠とは

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まず前提として、取り出しコースそのものを否定したいわけではありません。学力的にも精神的にもその環境が合い、一般入試で国公立大学を目指すと明確に決めている生徒にとっては、非常に有効な選択になることもあります。学校が意欲ある生徒のためにコースを設ける取り組み自体は、評価されるべきものです。

問題になるのは、「推薦入試の可能性を残したまま、なんとなく取り出しコースを選んでしまうケース」です。多くの保護者の方は、「学力が上がるなら正解だろう」と考えがちですが、推薦入試は学力だけで決まる制度ではありません。

推薦入試では、多くの大学が評定平均による出願条件を設けています。これは合否以前に、「出願できるかどうか」を左右する非常に重要な要素です。

ところが、取り出しコースでは他のコースに比べて、定期テストの難易度が高くなったり、周囲の学力レベルが上がったりすることで、成績評価が相対的に厳しくなる場合があります。学校によって運用は異なりますが、同じ努力をしていても、他のコースに比べて評定が伸びにくいという状況が生まれることは珍しくありません。

その結果、「一般クラスであれば届いていたはずの評定に届かず、推薦入試の出願条件を満たせない」という事態が起こります。

これは、本人が怠けたわけでも、努力が足りなかったわけでもなく、コース選択の構造的な問題であることが多いのです。

早稲田大学や慶応義塾大学では、評定平均4.0前後

推薦入試の世界では、評定が少し足りないだけで「土俵にすら上がれない」ことがあります。取り出しコースで頑張った事実は、残念ながらそのまま救済にはなりません。

例えば早稲田大学や慶応義塾大学では、評定平均4.0前後が求められることが多く、学部によってはさらに高い水準が必要です。

MARCHレベルの大学では、学校推薦型選抜では評定平均3.5〜4.0程度が標準的です。明治大学の農学部では評定平均4.0以上、農芸化学科に至っては4.3以上が出願条件となっています。

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