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2026年の台湾情勢を展望!11月の統一地方選が山場で、結果は与野党痛み分けに?2027年台湾有事はない?

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ただ、25年9月以降は政権支持率がやや回復している。これは、9月に台湾東部の花蓮県で発生した水害の復興支援、10月に台中市で発生したアフリカ豚熱の抑え込みなどで政権の動きがある程度評価されたことによる。とはいえ、不支持率が支持率を上回ったまま2025年を終えた。これは頼政権にとって望ましくない状況だ。

与野党の勢力が拮抗

次に、台湾の世論調査機関「台湾民意基金会」の調査に基づき与野党の勢力比を見たい。図2は、与党・民進党の支持率と国民党と民衆党を合計した野党の支持率の推移である。このグラフからわかる通り、頼政権の発足以降、その時々で与野党の優勢が入れ替わる状態で、なおかつ、与野党の支持率はともに30%から40%の狭いレンジで推移している。まさに勢力拮抗を示している。

台湾の与野党支持率推移

リコール投票後、やはり民進党の支持率が急落し野党が優勢になった。その後民進党支持率は回復し、25年12月時点で与野党がほぼ並んだ状態に戻った。ただ、政党支持率は流動的なので、この先も与野党拮抗が続くと見た方がよい。

中華民国憲法は行政院と立法院のねじれに十分対応できる建付けになっておらず、現状は与野党双方が「相手が憲法違反の行動をしている」と主張できる状況だ。リコール投票では野党に軍配が上がり、野党の攻勢が強まった。たが、頼政権も強気で妥協の姿勢は見せていない。

世論調査を見ても政権支持率と与野党支持率が割れ、個別の対立案件についても賛否が拮抗している。台湾の内政は与野党双方の内部で強硬姿勢が強まり支持者が結集する「M字型」になり、対立が一段と深刻化、泥沼化している。

加えて、第2野党・民衆党の柯文哲前主席の汚職裁判が結審し、3月に一審判決が出る。この司法案件は高度に政治化されているので,判決内容が台湾政治の流れに微妙な影響を及ぼす可能性がある。

台湾の統一地方選は、すべての県市で首長と議員の選挙が一斉に行われる。有権者数は総統選挙とほぼ同じだ。全22の県市長の所属政党(名義ではなく実質でカウント)は、民進党5、国民党15、民衆党1、無所属1で、地方では国民党が優位にある。

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