会員限定

1年で2倍になった米価は高いまま…令和の米騒動「真犯人」はどこかにいるのか?やり玉に挙がった「先物取引・農協・政府の需給見通し」は過大評価

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

江戸幕府は支配階級である武士の主要な収入となっていたコメの価格の安定に苦労をしたし、大正時代に発生した元祖コメ騒動では、米価高騰を抑えられずに当時の内閣が倒壊した。それらは必ずしも先物市場だけのせいではないが、人々の脳裏には市場操縦で巨万の富を得た投機家の姿が焼き付くことになった。

堂島取引所の前身である東京穀物商品取引所と関西商品取引所が、11年にコメ先物の試験上場を申請した際に、農協のナショナルセンターである全国農業協同組合中央会(JA全中)は、「主食である米を投機的なマネーゲームの対象とすることは、食料安全保障の観点からも大問題」として反対の意見書を公表した。

2つ目の言説は、その農協についてである。

次ページ3つ目の「過大評価」は改善して済むのか
関連記事
トピックボードAD