――改めて、2019年の買収の経緯を教えてください。カーライルが単独でTOBをしたほうが、投資利益も大きかったのではないでしょうか。
初めは、当社がオリオンの創業家から投資をお願いしたいとの話をいただいた。ただ、当時の沖縄県では投資ファンドによるバイアウト投資の前例がほとんどなかった上に、オリオンは沖縄の象徴のような会社だ。そこへファンドが参画することについて、県民の方々がどう受け止めるかを慎重に考える必要があった。
野村グループは沖縄県で最も早く事業を始めた金融機関で県内での信頼が厚く、「野村」の名前があることで会社や県民にとって受け入れられやすいと考えた。創業家の思いと、広く沖縄から受け入れられるという両側面を考慮した結果だ。
2つのファンドで、それぞれの強みを生かすこともできた。当社はグローバルなネットワークを生かして海外展開を主にリードした。野村は金融に関する知見を生かし、資本政策の立案で活躍してくれた。
――社外取締役として何がオリオンの課題だと感じ、それにどう取り組んできましたか。
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