大阪の文化建築と歴史を味わう旅へ 《重要文化財「綿業会館」のクラシカルな様式美に迫る》 大人気!季節の料理も楽しめる一般見学ツアーとは

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一般見学会では、会員以外の人が月に1回、建物内部を見ることができるツアー(有料)を実施している。毎月第4土曜日、午前・午後と2部制で開催しており、各回40名ほどが参加できる。見学会開催日3カ月前の1日・2日の2日間で受付をする。

滅多に入ることができないことを知っているファンが、申し込みに押し寄せるため抽選制で倍率が高い。各回平均10倍から時には20倍から30倍になることもあるという。

地階にあるグリルの店内
地階にあるグリル(写真:一般社団法人日本綿業倶楽部)

見学コースは1時間ほど。1階の玄関ホールから入り、会員食堂、3階にある談話室、貴賓室、会議室を見学し7階の大会場を回る。その間に倶楽部の職員がその歴史をゆったりたっぷりと説明する。午前の部は見学が終了すると、1階にある「会員食堂」あるいは、地階にある「グリル」で食事ができる。

綿業会館で提供される、赤ワインと肉料理のコースメニュー
地階にあるグリルで提供される、2カ月ごとに更新するコースメニュー。写真は肉料理(写真:一般社団法人日本綿業倶楽部)
季節ごとに変わる特別メニューの夏バージョン。複数の料理がテーブルに並んでいる。
今夏提供する「四季の特別メニュー~夏~」。季節ごとに更新される(写真:一般社団法人日本綿業倶楽部)

もちろん午後の見学会参加者にも機会はあり、会の終了後に食事券がもらえるため、後日グリルで味わえる。

グリルのメニューは2カ月ごとに更新しており、お魚料理やお肉料理のコースから、カレーライスやパスタなどの単品メニューまでラインナップが豊富だ。実にクラシカルなレストランである。

常時ではないとはいえ、会員以外でも入ることができるチャンスが増えている。「見学会や婚礼利用のために開放したことでこの場を知ってもらうきっかけができている」と槙島氏は話す。

以前はSNSなどでの情報拡散は禁止していたが、最近は積極的に推し進めているという。会員の人たちからも概ね肯定的で「なんだか今日は活気があっていいね」とおおらかに受け止めているそうだ。

由緒正しきクラシックの空間で、フレンチを中心とした料理を味わう時間はどんな心地がするのだろうか。予約を取るのが難しくても、少し前から計画してなんとか旅程に組み込んでみたいものである。わざわざ足を運ぶ価値がありそうだ。

東洋経済Style&Lifeのトップページはこちら

永見 薫 ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ながみ かおる / Kaoru Nagami

1982年生まれ。兵庫県出身、東京都在住。大妻女子大学比較文化学部比較文化学科卒業。中国と日本の女性史を中心に比較文化学を学ぶ。複数の企業勤務を経て2014年よりライター。主な執筆テーマは在学中より関心の高かったジェンダーや多様性のほか、働き方、子育て、まちづくり。1児の母。Twitter:kao_ngm

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事