大阪の文化建築と歴史を味わう旅へ 《重要文化財「綿業会館」のクラシカルな様式美に迫る》 大人気!季節の料理も楽しめる一般見学ツアーとは

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設計した渡辺氏は「諸外国からお客さんが来られたときに、それぞれに合った雰囲気のお部屋を用いられるように」と各国の様式を取り入れた。これこそがおもてなしの心だったのだ。

レトロな建築様式の窓
窓の装飾が美しい。単に装飾としてだけではなく、戦火から守る役割も果たしていた(写真:一般社団法人日本綿業倶楽部)

地下1階、地上7階の建物に足を踏み入れると、まず玄関ホールが見えてくる。ここはイタリア様式のホールで、15世紀から17世紀に多く採用されたルネッサンス様式が採用されている。眩いほどのシャンデリアが印象的で、銅像もかまえており、まさにお出迎えの雰囲気が漂う場所だ。

イタリアルネッサンス様式の玄関ホール。中央にシャンデリアと岡常夫氏の銅像が写っている。
イタリアルネッサンス調でまとめた玄関ホール(写真:一般社団法人日本綿業倶楽部)

1階の右手には会員食堂がある。20世紀初頭の欧米のホテルや公会堂のホールをイメージしてつくられたスペースだ。とくにミューラルデコレーションと呼ばれている天井の装飾が美しい。ここは着席で50名、立食パーティーで70〜80名ほど入り、パーティーや音楽会、婚礼も行われる(婚礼は会員以外でも予約のうえで利用が可能)。

天井装飾が美しい綿業会館の会員食堂
天井装飾が美しい会員食堂(写真:一般社団法人日本綿業倶楽部)

3階にある特別な空間。その1つ目の部屋は、イギリス様式の談話室である。17世紀初期のイギリスルネッサンスのジャコビアン・スタイルを取り入れている。

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