大阪の文化建築と歴史を味わう旅へ 《重要文化財「綿業会館」のクラシカルな様式美に迫る》 大人気!季節の料理も楽しめる一般見学ツアーとは
1931(昭和6年)年12月に竣工し、1932(昭和7年)年1月に開館した。まもなく100周年を迎えようとしている。

綿業会館の建物全景。アーチ型の窓が規則正しく並ぶ(写真:一般社団法人日本綿業倶楽部)

エントランス正面から撮影。格子扉が美しい。奥に見えるのはエントランスホールのシャンデリア(撮影:永見薫)
ここは日本綿業倶楽部が建てた建物だ。美しい外観に吸い寄せられて入りたくなるが、入館はできない。原則会員の人がこの場を利用している。
建物の一部はテナントビルとして賃貸もしているため、賃借する企業や個人の方は入館が可能だ。ただしその賃借人も会員であることが条件のため、いずれにしても会員しか利用できない。
大阪は「東洋のマンチェスター」綿紡績の中心地だった
当該建物が創設されたのには理由があった。1882(明治15年)年に大阪に近代的設備を備えた大阪紡績会社(現・東洋紡)が設立され、以降1892(明治25年)年にかけて、三重紡績、天満紡績(どちらも現・東洋紡)、摂津紡績、尼崎紡績(どちらも現・ユニチカ)など20に及ぶ紡績会社が次々と設立された。
次第に大阪は「東洋のマンチェスター」(イギリスのマンチェスターは産業革命で繊維工業の中心地として発展を遂げた)と呼ばれるようになり、日本は昭和初期に紡績業において綿製品輸出世界一となった。
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