これまでのREITは物件を長期保有しつつ、投資口価格が良い時に資金を調達して新たな物件を買い、分配金を上げていくのが典型的な戦略だった。ファンドを大きくすれば、株価指数に採用されて流動性が高まるうえ、運用会社の収益も増える。
ただ、インフレ局面では賃料を上げないと投資家に利益を還元できない。われわれが運用するREIT(総合型の「日本都市ファンド」と産業用不動産に特化した「産業ファンド」)では、物件ごとに賃料のアップサイドが異なる。 たとえ投資口価格が好調でも、賃料が上がりにくい物件はポートフォリオから外し、成長が見込める物件に入れ替える作業を継続的に行えるかが、投資家に選ばれるかどうかの分かれ目だ。
「デフレ時代の王様」で露呈した弱点
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