──そもそもイランには封鎖する能力はあるのでしょうか。
封鎖の方法にもよる。たとえば敵対的な国の船舶や、敵対的な国を支援する国の船舶を拿捕するといったやり方はこれまでにもあった。ただし全面的な封鎖となると、機雷を敷設するということになろう。ただしこれは、イランの船舶にも危険を及ぼすことになるのでそこまでやることは考えづらい。

──今回の武力衝突では、イスラエルが引き金を引きました。イスラエルはいつまでイランへの攻撃を続けるつもりでしょうか。
イスラエルのネタニヤフ首相などによれば、イランの核開発が見過ごせない脅威になっていることが、イランへの攻撃に踏み切った理由だという。イランは現在、核兵器を保有していないが、必ず将来、核兵器を保有し、イスラエルを脅かすので今のうちに核施設を徹底的に破壊しておくしかないと、ネタニヤフ首相は認識している。
トランプ大統領は一連の攻撃によりイランの核施設を完全に破壊したと明言しているが、イスラエルがそれによって安心したと感じるかといえばそうではないだろう。というのも、イランの現体制が維持される限り、イスラエルには自分たちが脅かされ続けるという認識がある。核施設はかなり破壊されたが、イランの体制は存続しているという現在の状況をイスラエルがどうとらえるかによって、攻撃が続くか否かは決まってくる。
アメリカが再度攻撃する可能性は?
──戦争は長期化するということでしょうか。
その可能性は否定できない。イスラエルがこれで十分だと思わない限り、戦争は続く可能性が高い。
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