ケーブルカーに16億円!大山観光電鉄の戦略 ミシュラン獲得し国際観光都市になる起爆剤に

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さらに今年、大山はフランスの観光ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に「一つ星」として、大山阿夫利神社からの眺望は「二つ星」として掲載。新型ケーブルカーのデビューは、大山の観光振興に追い風が吹く、まさにその最中となった。

新車両のケーブルカーが起爆剤に

ミシュランへの掲載も新車両に花添える(撮影:大澤 誠)

東京近郊の観光地で「ミシュラン」掲載といえば、最高ランクの「三つ星」を獲得した高尾山が有名だ。都心からの近さと自然の豊かさが高評価の理由だが、大山も最寄り駅の伊勢原からはやや距離があるものの、特急が停車するようになれば都心からのアクセスは現在より向上する。ケーブルカーの新車も一つのシンボルになるだろう。

これから紅葉の季節を迎える大山。新型ケーブルカーデビューのポスターが貼られた土産物店の女性店員は「夏はケーブル運休でお客さんは少なめだった。新車両もできたし、秋は大勢来てくれれば」と「新車効果」への期待を語った。

箱根や江ノ島・鎌倉に並ぶ小田急沿線の観光地に、そして神奈川県の第4の国際観光地に成長するか――。輝く緑の新型ケーブルカーが、はたして大山観光の起爆剤となるかが、大いに注目される。

小佐野 カゲトシ 鉄道ライター

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おさの かげとし

1978年生まれ。地方紙記者を経て2013年独立。国内の鉄道計画や海外の鉄道事情をテーマに取材・執筆。2015年11月から東洋経済新報社記者。

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