臨海副都心、誤算が相次いだ「巨大海上都市」の光と影 "東京ドーム4個分の都有地”が取り残されたまま・・・現在は事業者の公募も行われず
一般には「お台場」で知られる臨海副都心だが、そのエリアは広大だ。2つの埋立地からなり、台場のほか、青海、有明北、有明南を含めた計4つの地区に分かれる。全体の面積は442万㎡で、東京ドーム94個分に相当する規模感だ。

エリア内には、都が都市開発を想定して民間事業者への売却などを前提に保有してきた都有地があり、青海と有明北地区にはまだ処分に至っていない土地が計約34万㎡分存在する(2023年度末時点)。
中でも、まとまった都有地が目立つのが青海地区北側一帯だ。大勢の観光客が集まる台場駅付近から縦に伸びるプロムナード(遊歩道)を南へと進み、青海にあるセントラル広場に着くと風景が一変し、いくつもの大規模な未処分地が広がっている。
青海地区に広がる大規模な未処分地
下図を見てほしい。青海地区の北側では、セントラル広場を取り囲むようにして存在する5つの大型区画のうち、複合施設の「ダイバーシティ東京」を除いた4区画が未処分地で、便宜的に駐車場やイベント会場として利用されている。東京テレポート駅(りんかい線)の両側に立地する都有地も、未処分のまま駐車場となっている。

東洋経済が青海の北側以外も含めた地区全域に存在する未処分地を集計したところ、計17.9万㎡分(2024年度末時点、暫定利用区画を除く)に上った。こちらも東京ドームに換算すると、約4個分の広さに相当する。
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