科学と宗教と死 加賀乙彦著
1929年に生まれ、太平洋戦争で犠牲になった人々の死を間近に見、自身も兵隊となり戦場に出て、20歳までには死ぬと覚悟をしていたという著者。戦後、精神科医となり拘置所の医務技官として、ある死刑囚と出会ったことが、死生観を一変させる。彼との交流から心理学の限界を感じ、やがて洗礼を受けてキリスト教信者となる。その人生において、つねに頭を離れなかったのは、「死」についての思索であったという。
生ける者は等しく死ぬのに現代社会は死を遠ざけようと必死である。金銭や経済だけでは人は幸せにはなれない。死とどう向き合い、どう受け入れるのか。著者の「死」についての思索の集大成になっている。
集英社新書 735円
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