経済大国インドネシア 21世紀の成長条件 佐藤百合著
アメリカ合衆国より長い東西幅の国土を持つ海洋国インドネシアが、「混乱と停滞」を脱し、アジア第三の新興経済大国として頭角を現しつつある。著者は、成長を持続できる局面に入ったと判断する。
同国は、人口と資源では大国だが、工業化経験が浅く、日本と対極にある。それでも、現在推進中の開発戦略は、工業化中心主義に陥らず、農業・農園業、鉱業、サービス業の中にも成長のエンジンを配置するというもの。この「フルセット主義」は同様に工業化経験の浅いアフリカ諸国などに対しても示唆に富む。
改革の旗手となる経済テクノクラートや、苦境をくぐり抜け、政治家としても表舞台に立ち始めた産業人の素顔も具体的に描写している。
中公新書 882円
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