大阪船場 おかみの才覚 「ごりょんさん」の日記を読む 荒木康代著
昭和初期に生きた商家の女主人の現存する日記から、当時の女将(おかみ)たちがどんな役割を担っていたのかを社会学者が明らかにした。
大阪の商家の女主人はかつて、「ごりょん(寮)さん」と呼ばれていた。彼女たちは、店の主人である「ダンサン(夫)」の片腕となって店を切り盛りし、奉公人や女中の世話、商売関係から親類縁者との付き合いなどを一手に引き受けることで、商家の生活を支えていたという。
本書では、大阪船場で代々商いを営んでいた杉村家に嫁いだ久子の昭和2年の日記を中心に、当時の女将たちの生活をつまびらかに。職住一体が多かった当時、経済活動の中で彼女たちが重要な位置を占めていたことがわかる。
平凡社新書 756円
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