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石破新政権で「1ドル160円」「株最高値」が来る理由 4兆円ファンド創業者が語る政治相場のシナリオ

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これから日本は、アベノミクスが残した巨大債務のツケを払っていく。だが、発足したばかりの石破新政権下では、日本株最高値更新の”うたげ”が起こるという。なぜか。

10月1日に始動した石破新政権は波乱含みだ(撮影:JMPA)

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伝説的投資家のジョージ・ソロスにちなみ「和製ソロス」と呼ばれる日本人が、イギリス・ロンドンにいる。ヘッジファンド大手、キャプラ・インベストメント・マネジメントの共同創業者、浅井将雄氏である。キャプラの運用資産は日本円換算で4兆円に上り、債券を運用するヘッジファンドとしては世界最大手の一角となっている。
「マネーのサムライ」浅井氏へのロングインタビュー(全3回)の初回は、大混迷となった自民党総裁選挙を中心に、日本の政治・政策に対する世界の投資家の目線を聞いた。

日本は「正常化」できるのか

――自民党の新総裁に石破茂氏が選ばれ、10月27日には衆院選挙で新政権が国民に信を問う流れです。こうした日本の国政の動きを、世界の投資家はどのように見ていますか。

自民党をコントロールしてきた派閥という「くびき」がなくなり、総裁選に9人もの候補が乱立したことは、海外の投資家の間でも大きな政治的変動だと受け止められています。10月27日に衆院選挙を行っても、自民党が下野することはないでしょう。それでも政治的インパクトとしては、民主党への政権交代があった2009年以来の激動期だと見られています。

ここで注目されているのは、派閥の制約がなくなったことで自民党議員の間で政策論争が活発化し、結果として日本が「正常化」できるのか否か、ということです。

安倍内閣以来、菅、岸田と3代の首相の期間、自民党はかつてない政治的安定期を経験しました。この超安定期に、安倍政権が主に「壮大な実証実験」を断行しました。すなわち巨額の国債買い入れという形で財政を日本銀行に引き受けさせ、対GDP比で250%もの規模へ政府債務残高を膨らませながら、財政支出でデフレを克服してインフレを実現させようという取り組みです。

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